2024-01-08 中西亮太『木賊抄』(ふらんす堂) 俳句 中西亮太 『木賊抄』は、中西亮太氏の第一句集。2023年12月、ふらんす堂発行。 句集名は、収録句の〈伸びてゐる木賊と折れてゐる木賊〉に依るものであろう。初句索引と季語索引が巻末にあり、丁寧に作られている。端正な写生句やユーモアとペーソスを感じさせる句など、読み応えのある句集だ。 掛けてあるだけの麦藁帽子かな いつまでもひとり愉しくいなびかり やはらかく鳥は巣箱を出づるかな 古きものみな音大き南風 扇風機愚人のごとく置いてあり 秋の蚊の志なく飛びゆけり 焼藷を持ちて国立大学へ 木賊抄 作者:中西亮太 ふらんす堂 Amazon