2023-11-29 島田刀根夫句集『白秋』(青発行所) 俳句 島田刀根夫 『白秋』は、島田刀根夫さんの第一句集。1980年11月、青発行所発行。「青叢書」の第五集に当たる。 波多野爽波による序文に、虚子一行が爽波の下宿先を突然訪れて、花菜会の面々と急遽句会を行ったエピソードが書かれていて興味深い。 籐椅子を豪雨の玻璃にひき寄せて 洗ふべく箱の苺をくつがへす 石ころが影もつてゐる冬至かな この家の屋根複雜や梅雨の月 サフランや庭は煙草を吸ふところ しかるべきところに鼬冬木立 きのふけふ椿浮きゐて簗場かな